アルゼンチンのインフレが続き、投資家が人気の仮想通貨に流れ込む中、アルゼンチンペソ(ARS)建てのビットコイン価格は先週、過去最高を記録した。Google Financeが追跡した価格データの合計によると、4月18日には、BTC対ARSの為替レートが659万ARSを超えた。その後、レートは600万ARS前後に調整されたが、年初来(YTD)では100%以上上昇している。

アルゼンチン市場におけるビットコインの成長は、ARSの継続的な切り下げと並行して起きている。トレーダーは闇市場で1ドルを買うのに460ARSという低価格を支払っている。これは、1ドル220ARSという公式スポットレートの2倍以上だ。その結果、国内の需要増加によりますます不足しつつあるドルに地元民は避難場所を求めている。
米国に拠点を置くコンサルティング会社FMyAによると、アルゼンチン中央銀行の準備金は2019年以降、推定13億ドルと半減しており、ペソのさらなる切り下げリスクは高い。このため、地元住民は政府や中央銀行の管轄外で機能するビットコインやその他の仮想通貨を代替手段として利用するようになっている。
データによると、アルゼンチンにおけるビットコインのピアツーピア週間取引量は、3月にPaxful取引所で過去最高の約3,000万ドルに達した。2022年の調査では、アルゼンチン人の約60%がビットコインが長期的に貯蓄の価値を守る能力を持っていると信じていることがわかった。米国の人気仮想通貨取引所Coinbaseでさえ、ビットコインをアルゼンチンの法定通貨にすべきだと提言している。

アルゼンチンは国際通貨基金(IMF)から450億ドルの救済を受ける予定だが、同国が反暗号通貨の姿勢を取ることが条件となっている。IMFは暗号通貨が金融の安定と経済回復の取り組みに与える潜在的な悪影響を懸念しており、この条件はその懸念を浮き彫りにしている。
この救済措置の主な目的は、高インフレ、財政赤字、債務増大に阻まれているアルゼンチンの苦境にある経済の安定化を支援することである。合意の一環として、政府は国内での仮想通貨の使用と関連活動を制限する措置を講じるとみられる。この決定は、仮想通貨の人気の高まりがIMFの救済措置の効率を阻害する可能性があるという懸念からのものと思われる。
出典: https://azcoinnews.com/bitcoin-price-hits-ath-in-argentine-peso-amid-inflation-woes.html




